
愛知県下で初の高精度放射線治療装置「トモセラピー」を導入しました。 がんは手術か放射線治療か選択の時代へ。 放射線治療は、放射線を病巣に照射し、がん細胞を殺すことで治療を行う治療法です。体にメスを入れる必要がない、臓器をもとのまま温存できるなどのすぐれたメリットがあります。 そのため欧米では、がん患者の約50%が何らかの形で放射線治療を受けています。一方、外科手術が広く普及している日本では、その割合は約20%に過ぎません。しかし、最近では日本でもこの治療法のメリットが広く知られるようになり、放射線治療を受ける人が増えています。今後はますます、放射線治療が盛んになることは間違いないと思われます。 「トモセラピー」はこれまで以上に高精度な放射線治療が可能です。 そういった放射線治療への期待が高まるなか、当院では、愛知県下で初めて、最先端の高精度放射線治療装置「トモセラピー」を導入することとしました。「トモセラピー」はアメリカで開発された装置であり、これまでの放射線治療の弱点を克服する画期的なものです。その仕組みと利点について、説明いたします。一般的に放射線治療では、がん細胞と正常細胞を区別せずにダメージを与えるため、巧みに正常細胞を避け、できる限りがん細胞に集中して放射線を照射することが求められます。そのため、治療プログラムの作成に莫大な時間と労力を費やすことも多く、また部位によっては治療が困難なケースもありました。 しかし、「トモセラピー」では、こうした弱点の多くを克服しています。「トモセラピー」は、CTのようなドーム型をした治療装置であり、このドームが回転しながら、がん細胞に集中的に放射線を照射します。治療と同時に患部の撮影ができるため、がん細胞の位置を正確に捕捉しながら、放射線を照射することができます。また高度なコンピュータと一体化しており、短時間で治療プログラムを作成することも可能です。その結果、精度の高い放射線治療が可能となり、従来は困難だった体幹部(胸部・腹部・骨盤部)のがんにも適用できます。 さらに、体内から放射線を照射し、子宮がん・食道がんなどに活用される「小線源治療装置」を導入し、最先端の放射線治療が可能になっています。 2006年4月、高精度放射線治療センターで治療をスタートしました。当院では、2006年4月に「高精度放射線治療センター」を開設し、同時に「トモセラピー」による治療をスタートしました。当センターにはその他の治療装置も数多く導入し、患者さまの病状に応じた最適な治療を選択できる体制を整えます。また、すでに稼動している「画像診断センター」との連携により、的確な診断をベースにした治療を徹底していく考えです。さらに、こうした機器を地域に開放し、共同利用を進めることで、地域医療全体のレベルアップに貢献していきたいと考えています。 |