当院について

ボトックス注射による腋窩多汗症の治療

腋窩多汗症

ワキの下に、体温調節に必要な量を超える量の汗が出て、日常生活に支障をきたす状態を「腋窩多汗症」といいます。以下の基準に当てはまる場合、原発性腋窩多汗症と診断されます。

原因不明の過剰なワキの汗が半年以上前から続いていることに加え、以下の6項目のうち2項目以上に当てはまる
⬜︎両ワキで同じくらい多くの汗をかく
⬜︎ワキの汗が多いため、日常生活に支障が生じている
⬜︎週1回以上の頻度で、ワキに多くの汗をかくことがある
⬜︎このような症状は25歳より以前にはじまった
⬜︎同じような症状の家族・親戚がいる
⬜︎眠っているときはワキの汗がひどくない

腋窩多汗症は、患者さんの日常生活において行動の制限や精神的苦痛をもたらします。

●汗の目立つ服が着られない
●一日に何度もシャツを着替える
●公共の場で人目が気になる
●対人関係において気後れする
●学業や仕事に集中できない

ワキの汗の状態がほとんど耐えられず、日常生活に頻繁に支障を感じている方は重症の多汗症と判定されます。

重度の原発性腋窩多汗症のボトックス療法には健康保険が適用されます。

ボトックス療法

ボトックス®は、ボツリヌス菌がつくるタンパク質から生成された薬であり、交感神経から汗腺への情報伝達を遮断します。ボトックス®をワキの皮内に直接注射することにより発汗量を減少させることができます。
汗の分泌を抑える効果は通常2~3日であらわれ4~9ヵ月にわたって持続します。効果の程度や持続期間には個人差があります。発汗抑制効果を維持するためには、4ヵ月以上の間隔で反復投与が必要です。

治療の流れと費用

初診(月・水・金 午前8時から午前11時まで)
重度の原発性腋窩多汗症と診断された場合には、治療日を決定し同意書をお渡しします。
3割負担の方では、初診料がかかります。紹介状をお持ちでない方は選定療養費が別途必要となります。
治療日
痛みを軽減するために2~3分ワキを冷やします。片側のワキあたりボトックス®50単位を15~20カ所に分けて注射します。治療は数分で終わります。当日のみ、激しい運動を控えていただきます。
3割負担の方の窓口負担は、再診料、薬剤費、注射料などを合わせ31,000円前後になります。

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