当院について

眼瞼黄色腫の炭酸ガスレーザー治療

眼瞼黄色腫とは

      治療前

眼瞼黄色腫は、上まぶたの内側部にできる黄色の扁平な隆起です。痛みやかゆみはありません。中年以降の人に比較的多くみられます。黄色腫の本体は、脂質を多量に取り込んだ泡沫細胞が真皮内に浸潤したものです。このため高脂血症の方に出現することが多いのですが、高脂血症と関係なく出現する場合もあります。

治療上の問題点

      治療後

美容上の問題から治療を行います。脂質低下薬であるプロブコールの内服が有効とされていますが、長期に及ぶ服用が必要であり、完全に消失させることは困難です。一般的には、黄色腫を切除し縫い合わせる手術が行われています。しかし、黄色腫切除後の再発率は40%に及ぶという報告があります。まぶたの皮膚の余裕には限りがありますので、黄色腫が再発した場合には再手術を行えません。

炭酸ガスレーザー治療

    炭酸ガスレーザー

炭酸ガスレーザーは10.6μmの波長を持ち、水分に吸収されて著明な熱効果を現します。炭酸ガスレーザーを照射することで、組織を切開、蒸散することができます。
局所麻酔を行った後、炭酸ガスレーザーで黄色腫を蒸散します。治療時間は数分です。出血はほとんどありません。治療後の痛みは軽度で、当日より洗顔できます。自宅で軟膏治療を行っていただきます。黄色腫の大きさにもよりますが、2~3週間で傷は治ります。数ヶ月後には赤みがとれ、平らで目立たない傷跡になります。
炭酸ガスレーザー治療は、どのような大きさ・形の眼瞼黄色腫にも適用できます。黄色腫が再発しても、レーザー治療を繰り返すことができます。当院では、炭酸ガスレーザー治療を眼瞼黄色腫に対する第一選択の治療法としています。

→ 「形成外科」はこちら