子宮体がん

診療科名:産婦人科、放射線科

集学的治療の実施状況

当院では子宮体がんに対する集学的治療を実施しています。子宮体がんの中で一般的な類内膜腺がんは手術のほかに化学療法や放射線治療も有効です。稀な漿液性腺がんなどは類内膜腺がんに比べると、化学療法の効果はやや落ちるとされており、手術を主体に化学療法や放射線治療を組み合わせて治療していきます。

子宮体がんⅠA期(筋層1/2未満の浸潤)

子宮内膜掻爬術+ホルモン治療(妊孕性温存希望で高分化かつ浸潤なしの場合)

手術(子宮全摘術)±化学療法

子宮体がんⅠB期(筋層1/2以上の浸潤)

手術(子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術+傍大動脈リンパ郭清術)±化学療法

子宮体がんⅡ期(頸管への浸潤)

手術(子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術+傍大動脈リンパ郭清術)+化学療法

手術(広汎子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術+傍大動脈リンパ郭清術)+化学療法

子宮体がんⅢA~ⅢC期(小骨盤内からリンパ節へ広がる)

手術(子宮全摘術+骨盤リンパ郭清術)+化学療法

手術(子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術+傍大動脈リンパ郭清術)+化学療法

子宮体がんⅣA期~ⅣB期(他臓器へ浸潤転移)

手術、放射線治療、化学療法を組み合わせて治療

(術後補助療法は化学療法の代わりに放射線治療を選択する場合があります。)

準じているガイドライン名

子宮体がん治療ガイドライン(日本婦人科腫瘍学会編)

治療実績(初回治療):

2021年 2022年
子宮体がん 初回治療総数 30名 23名
ⅠA期 手術 17 14
手術+化学療法 1 3
ⅠB期 手術 1
手術+化学療法 2
Ⅱ期 手術 1 1
手術+化学療法  3
ⅢA期 手術+化学療法 1
ⅢB期 手術+化学療法
ⅢC期 手術+化学療法 4 3
放射線治療  – 1
ⅣA期 手術+化学療法
ⅣB期 放射線治療 1