薬剤部

部内業務

調剤課

調剤室では、医師・歯科医師の処方に基づき、外来・入院患者さんの内服 薬・外用薬の調剤を行っています。処方オーダー取り込み端末において、薬 剤の用法用量や相互作用について処方監査を行い、必要に応じて処方医に 疑義照会した後処方を受けつけます。 処方箋、薬袋は自動発行され、処方データは散剤調剤端末、水剤調剤端 末、自動錠剤分包機に同時に送信されるため、各担当が同時に調剤を行う ことが可能となり患者さんの待ち時間短縮に繋がりオーダー受信からの待 ち時間は11分を達成しています(2014年データ)。調剤後の監査は調剤者 以外の2名の薬剤師で行い(ダブルチェック)、特に注意が必要な薬剤はIT を使ったトリプルチェックも行っています。これにより安全で過誤のない与 薬に努めています。 また、お薬をお渡しする際には患者さんが薬を正しく使用できるように指導 を行い、薬に関する質問にお答えします。併設したおくすり相談室において は、抗がん剤やオピオイド、吸入薬の指導も行っています。 救急外来エリアにあるサテライトファーマシーでは、救急外来受診後に帰宅 される患者さんのくすりの調剤や輸血業務を行っています。当院では輸血 製剤管理を薬剤部が行っており、輸血製剤の発注、納品、保管、払出業務を 通じて適正な輸血療法を支援しています。

注射調剤課

注射処方箋に基づき、用法用量、相互作用、投与速度や配合変化等につい て、処方内容が適切かどうかを確認した後に調剤を行います。必要に応じ て処方医に疑義照会を行い、用法や薬剤の変更を提案しています。安全で 効率的な調剤のために注射薬自動払い出し装置を活用し、患者別トレイに 1回分ずつ薬剤をセットして病棟への払い出しを行っています。また、消毒 薬など、患者さんに直接投与するものではなくても病院が安全な医療を提 供するために必要な薬品はたくさんあり、院内各部署からの請求に基づい て供給管理を行います。 さらに、患者さん個々に最適な治療が提供できるよう、TDM (Therapeutic Drug Monitoring:薬物血中濃度モニタリング)を行って います。抗菌薬について、投与開始時の用法用量を提案するとともに血中 濃度測定値を確認し、治療効果や副作用を評価しながら医師に最適な投 与方法を提案します。

治験管理情報課

医薬品情報

くすりの使用に際してはそれに伴う最新の情報が不可欠です。常時、3~4名の薬剤師を配置してくすりに関する情報 を収集、整理、保管、評価し、医師・看護師など医療従事者へ提供し、より質の高い薬物治療が行なえるようサポートし ています。手術・検査支援センター(PAC)での業務、院内の医薬品に関する情報(電子カルテに展開する医薬品マス ターや処方チェックデータ)を全て集約し、PMDAへの副作用報告も盛んに行っています。

ITの活用

ペイシェントセイフティーを着実にすすめるツールとして、病院情報システム(電子カルテ)でくすりの使用量、相互作 用(飲み合わせ)などが自動でチェックされエラーメッセージが表示されます。チェック状況は医薬品情報室でリアル タイムに確認できます。先進の調剤機器を導入し、外来調剤待ち時間も平均11分24秒(2014年、処方データを受信し てから薬剤師が処方監査を終了するまでの時間)とスピーディーで安全な調剤を実現するなど、IT技術の積極的な活 用により医療の安全に寄与しています。1回量処方への積極的な取り組みや医薬品GS1バーコードの活用を積極的に 行い、PDAによる毒薬、向精神薬、化学療法剤、血液製剤剤のチェックを行っています。

治験

当院は治験を積極的に行い、全国の赤十字病院の中でも飛び抜けた治験 実績を有し、新薬の開発に貢献しています。  治験管理センターでは、法 律遵守のもとで治験が倫理的・科学的に行われ、患者さんが安心して治験 に参加できるように病院内の様々な職種が連携し、治験業務を行っていま す。その中で薬剤師はCRC(治験コーディネーター)、治験事務局の一員と して、治験を円滑に実施するために重要な役割を担っています。(「治験の ご案内」参照

CRC(Clinical Research Coordinator)とは?

治験コーディネーターともよばれ、医師をはじめとする病院内関係者と製 薬会社の連絡・調整や患者さんとそのご家族をサポートすることにより、治 験全体の進行を調整する役割をします。

治験事務局とは?

契約・事務手続き、法規制に基づく文書や手順書の管理、関連部署との調 整等、病院全体の治験実施体制を総合的にマネジメントします。

当院薬剤部の治験・臨床試験関連の有資格者

・日本臨床薬理学会認定CRC 3名 ・日本臨床試験学会認定GCPエキスパート 1名 ・SOCRA認定CCRP 1名

製剤課

製剤課の主な業務は、無菌調製業務、院内製剤調製業務、抗がん剤レジメ ン(投与スケジュール)管理およびチェックです。 入院および外来患者さんの抗がん剤は、製剤課で無菌的に調製していま す。それにより、医療スタッフの抗がん剤曝露のリスクを低減しています。さ らに、揮発性の高い抗がん剤については、閉鎖式器具を用いて調製し、調 製者の曝露リスク低減にも努めています。また、入院患者さんの中心静脈 栄養(TPN)の混合調製も行っており、抗がん剤調製およびTPN調製は 365日対応しています。成人、小児だけでなく、新生児ICU(NICU)のTPN 処方も毎日無菌調製しています。 院内製剤は検査、診断、治療に必要であるにもかかわらず、市販されていな い薬品であり、これを専門的知識・技術に基づいて調製しています。 入院・外来すべての注射抗がん剤レジメンを投与前にチェックし、投与量、 投与間隔等を確認し、患者さんへ安全に投与されるよう努めています。

外来患者指導 お薬相談室・外来化学療法センター

お薬相談室では薬の飲み合わせや副作用、服用方法をはじめ患者さんの 疑問にお答えするほか、喘息や慢性閉塞性肺疾患の患者さんへの吸入薬 の指導、小児の成長ホルモン自己注射の指導、がん患者さんへの内服抗が ん剤・オピオイドの服薬指導などを行っています。特に吸入薬、オピオイド に関しては、次回外来診察前に2回目の手技確認や指導を行っています。さ らに、オピオイドの服薬状況を電話連絡により確認し、主治医へフィード バックしています。内服抗がん剤では服用方法・スケジュールを分かりやす く説明することで、飲み間違いによる重大な副作用を防ぐよう努めていま す。これらにより、治療効果を落とすことなく副作用への対応が出来る体制 となっています。 外来化学療法センターではがん専門薬剤師、外来がん治療認定薬剤師を 含む5名が、抗がん剤治療を受けられる患者さんを中心に、薬剤管理指導 を行っています(詳しくは「 外来化学療法センター」をご覧ください)。担当 薬剤師は、医師、看護師などの医療スタッフと薬剤部が情報を共有し、外来 がん化学療法を円滑に進めるという役割も担っています。