当科は現在5人のスタッフで診療しています。取り扱う疾患は難聴、中耳炎、外耳炎、めまい、耳鳴、鼻出血、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻骨骨折、扁桃炎、喉頭炎、頚部リンパ節腫脹、唾液腺炎、唾石症、気道熱傷などの急性疾患が多くなっています。扁桃肥大、アデノイド増殖症、慢性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、肥厚性鼻炎などの手術で改善する疾患も多く扱っています。喉頭腫瘍、鼻副鼻腔腫瘍、口腔腫瘍なども扱っています。救急外来を受診する患者さんが多いので扁桃周囲膿瘍の穿刺または切開排膿なども多く行っています。他科との連携では呼吸困難や長期挿管管理後の気管切開術、悪性リンパ腫診断のための頸部リンパ節摘出術などを依頼されて行う場合が多くなっています。CT、MRI、内視鏡装置、超音波装置など当院の潤沢な医療設備を活用し、質の高い医療を提供することを心掛けています。
当科が対応する患者さんの主な症状
・耳痛、難聴、めまい、耳鳴
・顔面神経麻痺
・鼻汁、鼻閉、くしゃみ、鼻の痛み、鼻出血
・咽頭痛
・嗄声、咳
・頭頸部腫瘤
主な対応疾患とその標準的な治療法
急性中耳炎
抗菌薬治療(原因となる菌に対して効果のある抗菌薬を用いて感染部位の治療を行います)
滲出性中耳炎
鼻炎が原因となることが多く、鼻炎の治療をします
良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎
めまいの診断、抗めまい薬投与
突発性難聴
ステロイド投与
顔面神経麻痺
ステロイド、抗ウイルス薬投与、治りやすさの判定
急性副鼻腔炎
抗菌薬治療(原因となる菌に対して効果のある抗菌薬を用いて感染部位の治療を行います)
慢性副鼻腔炎
内服薬による治療、内視鏡を使用した鼻内副鼻腔手術
鼻中隔湾曲症
鼻中隔の曲がった骨を治し鼻閉を改善する手術
アレルギー性鼻炎
抗ヒスタミン薬、ステロイド点鼻薬投与
鼻出血
内視鏡で出血点探し、血管を焼灼する手術
急性咽頭炎
抗菌薬治療(原因となる菌に対して効果のある抗菌薬を用いて感染部位の治療を行います)
慢性扁桃炎
扁桃を摘出する手術
喉頭、下咽頭腫瘍
ファイバー下または直達喉頭鏡下での生検などによる良悪性の鑑別、診断、治療
頸部腫瘤
CT、MRI、エコー、組織生検、細胞診などによる良悪性の鑑別、診断、治療
顔写真 | 役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
耳鼻咽喉科部長 中村 善久 |
平成7年 | 耳鼻咽喉科一般 | 医学博士、日本耳鼻咽喉科学会指導医・専門医、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門研修指導医、名古屋市難病指定医 |
役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
医師 山口 慎人 |
平成23年 | 耳鼻咽喉科一般 | 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会耳鼻咽喉科専門医、名古屋市難病指定医 |
常勤嘱託医師 浅井 淨二 |
平成30年 | ||
常勤嘱託医師(専攻医) 鈴木 陽 |
令和2年 | ||
常勤嘱託医師(専攻医) 間宮 康久 |
令和4年 |
部長の中村は、内視鏡下鼻内副鼻腔手術を専門としています。一般的な副鼻腔手術や鼻中隔湾曲矯正術、後鼻神経焼灼術などはもちろん、比較的困難な前頭洞手術や、鼻腔外側壁を切除して上顎洞にアプローチする手術(内反性乳頭腫、上顎洞真菌症などに有効です)なども行っています。ナビゲーションを使用するなどして、安全で丁寧な手術を心掛けています。突発性難聴には一般的なステロイド投与はもちろん、難治例には鼓室内ステロイド投与も検討いたします。鼻出血にはできるだけ内視鏡下に出血点を確認、焼灼し、確実な止血を心掛けています。当院は、MRIやCTが比較的撮りやすい環境にありますので、めまいや腫瘍性疾患などにおいても、比較的早期に診断することが可能です。扁桃摘出術、アデノイド切除術、炭酸ガスレーザー手術、声帯ポリープ切除術、鼓膜チューブ留置術、鼓膜穿孔閉鎖術などの標準的手術には比較的早期に対応するよう努力しています。ご紹介をよろしくお願いいたします。