私達は、地域の子ども達に対し、診療所の先生やご家族と連携をとり、患者さんの症状に合わせた、適切な医療を提供することを大きな目標として掲げています。外来部門では、小児一般の疾患に加え、循環器、腎臓、アレルギー、血液疾患、内分泌、小児精神、神経、母子診療、乳児発達、未熟児・新生児フォローアップ、予防接種、乳児健診など特殊専門外来を充実させています。入院部門では新生児集中治療部(愛知県総合周産期母子医療センター指定)35床(NICU15床、GCU20床)と一般小児ベッド36床を備えています。救急は24時間態勢で小児救急患者を診療し、重症患児はPICUで管理しています。新生児部門は院内だけでなく、院外出生患児を搬送する態勢をとっており、「後遺症なき生存と温かいNICU」を目標としています。専門医は循環器、アレルギー、腎臓、血液、新生児、小児精神、内分泌、臨床遺伝、の8分野にわたっており、質の高い医療を提供しております。
当科が対応する患者さんの主な症状
NICU
・低体重
・多呼吸
・黄疸
・哺乳不良
・発熱
・チアノーゼ
一般小児
・発熱
・気道症状(咳嗽、喘鳴)
・皮疹
・腹痛
・嘔吐、下痢
・意識障害
・発達の遅れ
・尿検査の異常
主な対応疾患とその標準的な治療法
NICU
早産児・低出生体重児
・呼吸管理(症状に合わせ呼吸器を選択し治療します)
・経管栄養(胃や十二指腸に管を留置して栄養を投与します)
・経静脈栄養(点滴から栄養を投与します)
新生児一過性多呼吸
呼吸管理(症状に合わせ呼吸器を選択し治療します)
新生児呼吸窮迫症候群
呼吸管理(症状に合わせ呼吸器を選択し、肺を広げる薬を投与します)
胎便吸引症候群
呼吸管理(症状に合わせ呼吸器を選択し治療します)
新生児黄疸
光線療法(特別な光を当てます)
哺乳不全、低血糖
点滴(哺乳ができるまで点滴から水分、糖分を補います)
先天性感染症
抗生剤(菌に対して抗生剤を使用します)
重症新生児仮死
低体温療法(低体温にし脳を保護します)
新生児循環器疾患(先天性心疾患、不整脈)
・呼吸管理(症状に合わせ呼吸器を選択し治療します)
・薬物療法(症状に合わせ薬物を投与します)
一般小児
肺炎
・酸素投与を行います
・必要な場合は抗生物質を投与します
気管支喘息
気管支拡張薬の吸入、ステロイドの投与、酸素投与を行います
熱性痙攣
抗痙攣薬(痙攣がながく続く場合は投与します)
急性虫垂炎
抗生物質の投与または手術を行います
腸重積
非観血的整復術(高圧浣腸)
川崎病
・大量免疫グロブリン療法
・アスピリン療法
先天性心疾患
・ACE阻害薬(末梢血管抵抗を減少します)
・利尿薬(利尿作用があります)
心房中隔欠損症
外科的心房中隔欠損閉鎖術(外科手術で心房中隔欠損の閉鎖を行います)
動脈管開存症
・薬物治療(早産児では閉鎖させる薬を投与します)
・外科的動脈管結紮術(外科手術で閉鎖します)
白血病
JPLSG治療(各種臨床試験)を行っています
特発性血小板減少性紫斑病
・大量免疫グロブリン療法
・ステロイド投与
尿路感染症
抗生物質の投与を行い、原因疾患の有無を検索します
ネフローゼ症候群
ステロイド治療を行います
溶血性尿毒症症候群
水分・食事・血圧管理
慢性腎不全
・保存期治療(内服薬等で腎機能や体の状態を保ちます)
・腎移植
・腹膜透析
食物アレルギー
・食物負荷試験(負荷試験で診断します)
・エピペンの処方
アナフィラキシー
アドレナリン筋肉注射を行います
成長ホルモン分泌不全性低身長
成長ホルモン分泌負荷試験を行い、必要に応じて投与します
てんかん
脳波、頭部MRIなどを行い必要な場合、抗てんかん薬を処方します
発達障害
心理士による発達検査、カウンセリング
(本人の特徴を把握し、社会生活がスムーズにいくようサポートします)
顔写真 | 役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
第一小児科部長 石井 睦夫 |
昭和60年 | 小児血液疾患(白血病、再生不良性貧血など) | 日本小児科学会小児科専門医・指導医、日本血液学会血液専門医、小児慢性特定疾病指定医 | |
第二小児科部長 医療情報部長(兼) 岸 真司 |
昭和60年 | 医療情報学 | 日本小児科学会小児科専門医、社会医学系指導医および専門医、小児慢性特定疾病指定医、日本医療情報学会認定医療情報技師 | |
小児腎臓科部長 後藤 芳充 |
昭和63年 | 小児腎臓病(腎炎、ネフローゼ、腎不全、腎移植など) | 日本小児科学会小児科専門医・指導医、日本腎臓学会専門医・指導医、日本小児腎臓病学会評議員、日本臨床腎移植学会専門医、日本移植学会移植認定医、名古屋市難病指定医、小児慢性特定疾病指定医 | |
新生児科部長 幸脇 正典 |
平成5年 | 新生児 | 医学博士、日本小児科学会小児科専門医、臨床遺伝専門医、日本周産期・新生児医学会周産期指導医・専門医(新生児)、インフェクションコントロールドクター(ICD)、小児慢性特定疾病指定医 | |
第三小児科部長 犬飼 幸子 |
平成7年 | 小児科学、小児循環器学 | 医学博士、日本小児科学会指導医・小児科専門医、日本小児循環器学会小児循環器専門医・評議員、小児慢性特定疾病指定医、日本先天性心疾患インターベンション学会/日本心血管インターベンション治療学会PDA閉鎖栓認定術者・ASD閉鎖栓認定術者、日本胎児心臓病学会胎児心エコー認証医、日本成人先天性心疾患学会先天性心疾患専門医、日本循環器学会認定循環器専門医、PALSプロバイダー |
役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
第一小児科副部長 久野 正 |
平成6年 | 小児科一般 | 日本小児科学会小児科専門医、日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)、新生児蘇生法「専門」コースインストラクター、小児慢性特定疾病指定医、難病指定医 |
新生児科副部長 山田 崇春 |
平成15年 | 小児一般、新生児未熟児疾患、臨床遺伝 | 日本小児科学会専門医・指導医、日本周産期・新生児医学会新生児専門医・指導医・新生児蘇生法「専門」コースインストラクター、臨床遺伝専門医、NCPR(新生児心肺蘇生法)インストラクター、インフェクションコントロールドクター(ICD)、小児慢性特定疾病指定医、難病指定医 |
新生児科副部長 加藤 晋 |
平成15年 | 小児科、周産期学 | 医学博士、日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)・新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)インストラクター、日本小児科学会小児科専門医 |
小児アレルギー科副部長 側島 健宏 |
平成17年 | 小児科、アレルギー | 日本アレルギー学会アレルギー専門医(小児科)、日本小児科学会指導医・小児科専門医 |
医長 真島 久和 |
平成22年 | 小児腎臓、小児感染症 | 日本小児科学会認定小児科指導医・小児科専門医・出生前コンサルト小児科医、日本腎臓学会指導医・腎臓専門医、日本移植学会移植認定医、日本小児腎臓病学会代議員、日本臨床腎移植学会腎移植専門医、多発性嚢胞腎協会PKD認定医、日本小児感染症学会小児感染症認定医、小児慢性特定疾病指定医、難病指定医 |
医師 髙橋 佳久 |
平成24年 | 小児内分泌 | 日本小児科学会小児科専門医、日本小児内分泌学会小児内分泌専門医、小児慢性特定疾病指定医 |
医師 服部 俊彦 |
平成25年 | 小児腎臓、小児集中治療 | 日本小児科学会小児科専門医、小児慢性特定疾病指定医、難病指定医 |
医師 河嵜 翔太 |
平成26年 | 小児科一般、新生児 | 日本小児科学会小児科専門医、日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)、日本小児科医会「子どもの心」相談医、小児慢性特性疾病指定医 |
医 師 上田 健太郎 |
平成27年 | 小児一般 | 日本小児科学会小児科専門医、日本周産期・新生児医学会新生児専門医 |
医師 田原 博乃 |
平成27年 | 小児一般 | 日本小児科学会小児科専門医、日本周産期・新生児医学会新生児専門医 |
常勤嘱託医師(専攻医) 澁谷 泰紀 |
令和1年 | ||
常勤嘱託医師(専攻医) 鷲見 英里子 |
令和1年 | ||
常勤嘱託医師(専攻医) 佐藤 加奈 |
令和2年 | ||
常勤嘱託医師(専攻医) 北條 文慧 |
令和2年 | ||
非常勤嘱託医師 神田 康司 |
昭和58年 | ||
非常勤嘱託医師 永井 幸代 |
平成1年 | 日本小児科学会小児科指導医・専門医、日本精神神経学会精神科専門医、日本小児精神神経学会認定医、子どものこころ指導医・専門医、小児慢性特定疾病指定医 | |
非常勤医師 服部 文子 |
平成11年 | 小児神経 | 日本てんかん学会てんかん専門医 |
非常勤嘱託医師 圓若 かおり |
平成15年 | 小児一般、小児内分泌疾患、臨床遺伝 | 日本小児科学会小児科専門医・指導医、日本臨床遺伝専門医、名古屋市難病指定医(協力難病指定医)、小児慢性特定疾病指定医 |
非常勤嘱託医師 笠置 俊希 |
平成25年 | ||
非常勤嘱託医師 塚本 由紀 |
平成28年 | 小児科専門医 |
私達は地域の先生方と、さらに連携を深めてゆきたいと思っております。ご紹介いただいた患者さんは、すばやく対応し、入院部屋も確保するよう工夫をいたします。時間外も小児科と新生児科の2名の当直が常駐しております。加えて、平成26年度からは小児に関する『小児相談窓口電話』を設置しています。地域の先生方を対象とした電話相談です。先生方が迷ったこと、困ったことでもどうぞお気軽に病院の方にお電話ください。
新生児搬送につきましても引き続き継続していきます。
普通学級に進学予定の自閉症スペクトラム症の年長児を対象とした入院就学支援「ぴかいちプログラム」も2021年より行っております。ご紹介の際は、申し込み文書に「児童精神ぴかいち初診紹介目的」と明記いただきますようご協力をお願いいたします。