検査案内

一般撮影

放射線の一種であるX線を照射して写真を撮る検査です。
人は骨、筋肉、脂肪、血液などでできており、それぞれの臓器のX線の吸収が異なるため、その差を白黒の画像として表示しています。撮影装置はフラットパネルディテクター(FPD)を用います。
胸部写真とは?
● 心臓や肺の状態を診断するために撮影します。
腹部写真とは?
● 肝臓、腎臓などの臓器や腸管内のガスの状態を診断するために撮影します。
● 尿路結石や骨盤腔内の臓器の診断にも用いられます。
骨の写真とは?
● 外傷時の骨折や脱臼、リウマチ疾患や関節炎などによる関節の変化、骨腫瘍など骨の病気を診断するために撮影します。
脱衣については?
● 撮影する部位に金属・プラスチックなどがあると画像に写り、診断に支障をきたします。ネックレス、ヘアピン、イヤリング、エレキバン、湿布、使い捨てカイロ、ブラジャー等外していただく事がありますのでご協力をお願いします。
● プリントや刺繍のある衣類も写真に写ることがあります。またカップ付きインナーもゴムの締め付け等が皮膚の線として写真に写りますので、撮影部位により検査着に着替えていただきます。
※ 詳しくは担当技師の指示に従ってください。
注意事項
妊娠している方またはその可能性のある方は必ず検査前に担当技師にご相談ください。
被曝線量(単位mGy)

検査部位 方向 線量
頭部 正面 0.5
胸部 正面 0.05
側面 0.2
腹部 正面 1.5
頚椎 正面 0.4
腰椎 正面 1.5
側面 3.0

X線透視検査

X線透視検査とは、主に造影剤を体内に注入しながら透視画像で臓器の位置を確認したり、動きを観察しながら撮影を行ったりすることが出来ます。
バリウムを使用した胃や大腸の検査が一般的に知られていますが、実際には整形領域、外科領域、泌尿器領域をはじめほとんどの診療科において透視検査によって診断・治療を行っています。
当院には6台のX線透視装置があります。このうち画像診断センターには3台のX線透視装置を配してそれぞれの性能に合わせた検査を効率的に実施しています。他には救命救急センターに1台、内視鏡センターに2台のX線透視装置を備え緊急透視や内視鏡検査専用に使用しています。

画像診断センター装置

・FUJIFILM社製VersiFlex VISTA

Cアーム構造により様々な角度から透視・撮影が出来ます。
高い画像処理機能があり、透視画像の保存も可能です。
主に整形外科や消化器外科の検査を中心に行っています。
>脊髄造影検査、経皮経肝胆道ドレナージ検査等

・FUJIFILM社製medites CREA

 検査台が広く、患者さんに動いていただきながら撮影する検査に適します。
また、それほど多方向からの撮影を必要としない検査などでも使用します。
主に消化器内科や透視確認下でのカテーテル挿入検査等を行っています。
>胃透視検査、注腸検査等

・SIEMENS社製UROSKOP Omnia MAX

泌尿器科、婦人科検査専用の装置となります。小児泌尿器系検査も行います。
専用の補助具を備え、砕石位での検査や排尿時検査が行えます。
膀胱鏡の画像と透視画像を同時にモニター表示することが可能で尿管カテーテル検査などに適しています。
>尿管カテーテル検査、排尿時膀胱尿道造影等

●検査に際してのお願い
検査する部位や目的によって、食事制限が必要な場合があります。
また、検査毎に前処置や休薬などの指示も異なります。診察時に十分説明を行い、検査説明用紙をお渡しいたしますので、検査に際しては注意事項をよくご確認ください。

乳腺検査

乳腺検査で担当しているものにマンモグラフィとマンモトーム生検があります。マンモグラフィとは乳房専用のX線撮影の手法・装置のことで、撮影台の上に乳房を乗せ、透明な板で圧迫して薄く伸ばして撮影します。検査時間は20分程度で、女性技師が担当しています。
マンモトーム生検は石灰化(乳腺疾患のサイン)所見に対して医師と撮影しながら石灰化の位置を同定し病変部を吸引・採取する針生検の一種です。所要時間は30~60分程度です。うつぶせで寝台の穴に乳房をいれて行うので、患者さんは直接針を目にすることなく安心して検査が受けられます。

 
FUJIFILM 社製マンモグラフィ装置  HOLOGIC 社製マンモトーム生検装置

女性技師のほとんどが検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師(A判定)の資格があり、マンモグラフィ検診施設画像認定も取得しています。さらには技術や知識の向上のために院内外で開かれる勉強会への参加や、外科医師、検査技師、放射線科医師との合同カンファレンスで症例検討を行い、他職種とコミュニュケーションをとりながらよりよい画像を提供できるように日々邁進しています。
【Q&A】

★マンモグラフィの撮影ではどうして圧迫が必要なのですか?
乳房内の乳腺や脂肪、血管などの重なりを圧迫板で乳房を薄くひきのばすことで、より正確な診断ができるようにします。また圧迫することで放射線量を少なくする効果もあります

★マンモグラフィと超音波の違いは何ですか?
マンモグラフィは全体像を把握することができ、また過去の写真との比較が容易にできます。超音波ほど検査者の技術の熟練具合による信頼度の差もありません。
また0.5mm以下の微細な石灰化を描出することを得意としています。一方乳腺が発達している場合、しこりの検出が難しいことがあります。当院は状況に応じて超音波を併用したり片方のみの検査にしたりして、最適な検査法を提供していますのでご安心ください。
★服装はどうしたらいいですか?
特に気をつけることはありません。検査中は上半身脱衣で代わりに検査着を羽織っていただき、前を開けて撮影します。背中を覆うことで安心感を得られるようにしていただいています。
★撮影の際注意することはありますか?
マンモグラフィ画像で石灰化と混同しやすい制汗剤・パウダー・ラメは検査前に拭き取っていただきます。また授乳中、髄液シャント・ペースメーカー・CVポート、乳房にインプラントが入っている方は検査前に担当技師にお申し出ください。
★X線の被曝線量はどれくらいですか?
線量は左右2方向4回撮影してもごくわずかです。ヒトが普通の日常生活を送っていても自然界から放射線を浴びているのですが、マンモグラフィを年間10回撮ったとしても自然に浴びる年間の放射線量より少ないくらいです。また当院は装置のオート機能のみに頼らず、必要最低限の線量で最適な画質が得られるように独自の条件で撮影しています。

骨密度検査

骨密度検査は一般に骨粗鬆症の診断に用いられます。当院ではDEXA(dual-energy X-ray absorptiometry)法を用いて診断しています。これは2種類のエネルギーのX線を測定部位に当てることにより骨成分を他の組織と区別して測定する方法です。結果は骨密度で表され、骨量(g)を単位面積(cm2)で割った値、つまり1cm2当たりの骨量(g/cm2)となって提示されます。これを骨密度(BMD=Bone Mineral Density)といいます。
現時点では腰椎のDEXA法が最も信頼の高い骨量測定法であり、骨粗鬆症診断基準(2011年版)でもDEXA法を用いて計測することが推奨されています。
骨密度は20代から30代にかけてピークになるといわれています。このピークからどのくらいの値にあるかで診断されます。また性別、人種によってもこの値は変化します。
若年成人比較%(YAM=Young Adult Mean):若年齢の平均BMD値(基準値)を100%として、被験者BMD値と比べて%をだしたもの。骨粗鬆症診断基準に用いられる
同年齢比較%:同年齢の平均BMD値を100%として、被験者BMD値と比べて%をだしたもの。骨粗鬆症診断には用いられない。(年齢とともに平均値が下がるため)

検査部位は?
腰椎 大腿骨近位部 橈骨(前腕)遠位部 全身 で検査しています。

脱衣は?
検査部位に金属やプラスチックといった吸収の高いものがあると、結果に影響を与えますので必要に応じ検査着に着替えていただきます。担当者の指示に従ってください。

注意事項は?
造影CTやバリウム検査後、腰椎検査は結果に影響を与えるので検査できません。また検診などで数日前にバリウムを飲んだ場合にも、バリウムが腸に残っていて検査できない場合もあります。
高リン血症の治療薬の一部も結果に影響を与える場合があります。

被曝線量
検査部位にもよりますが、0.01mGy~0.2mGyと胸部のレントゲン写真とほぼ同じぐらいの線量で検査できます。

CT検査

CT検査とはX線を使い組織間のわずかなX線吸収値の差を検知し、コンピュータ解析により体の断層像を得る検査です。CT装置の内部にはX線を発生する管球とX線を測定する検出器が向かい合うように配置されています。これが高速に回転しながら投影データを収集し計算処理することで断層画像が得られます。1mm未満の薄い断層画像を数千枚重ね合わせることにより3次元画像を作成することも可能です。当院では2管球2検出器を備える装置を2台導入しており(シーメンス社製 SOMATOM Drive、SOMATOM Definition Flash)、短時間に広範囲かつ高精細な画像を得ることができます。

3DCT検査では次のような画像が作成できます。

頭部血管3DCT  冠動脈3DCT  胸腹部血管3DCT

当院CT装置
外来・病棟
シーメンス社製 SOMATOM Drive
シーメンス社製 SOMATOM Definition Flash 付属ワークステーションSyngo via
FUJIFILM社製 SCENARIA View
3D専用ワークステーション FUJIFILM VINCENT
救急外来(一部病棟)
FUJIFILM社製 SCENARIA 付属ワークステーション Hiper Qnet

CT検査の注意点
● CT検査は、頭部、頚部、胸部、腹部、骨盤部、脊椎、四肢などほぼ全身が検査対象となります。検査される部位の金属等(ヘアピン、義歯、エレキバン、衣服の金属等)は、はずしていただきます。又、妊娠中もしくは妊娠の可能性のある方は、受付時にお申し出ください。
● ペースメーカー、ICD(植込み型除細動器)を装着されている方は、受付時にお申し出ください。
● 腹部の検査の方は、2時間前から何も食べないでください。
● 骨盤部の検査の方は、1時間前からトイレに行かないで膀胱に尿を貯めてください。
● 造影剤を使用される方で、気管支喘息や薬、食物アレルギーなどがあれば、受付時にお申し出ください。
● 造影剤を使用される方は、2時間前から何も食べないでください。
※水、お茶などの水分はかまいません(但し、牛乳、コーヒーは不可)。
CT検査の手順
(1)検査時間は、単純で5分、造影で15分程度です。
(2)確認のため、お名前をフル・ネームで名乗っていただき、生年月日を教えていただくことが何度かありますがご理解とご協力をお願いします。
(3)検査室に入り、検査部位の金属類をはずし、検査台の上に寝ていただきます。
(4)検査担当者が位置を決めたあと、検査のベッドは自動的に筒の中へ入っていきますが、検査中は体を動かさないようにお願いします。
(5)必要に応じて検査中に息を止めていただきます。放送(アナウンス)に従ってください。
(6)検査中はTVモニターで見守っておりますので、安心して検査を受けてください。
造影CT検査とは
CT検査では、組織をはっきりと写したり臓器の働きが十分に行われているかを調べたりするために、造影剤という薬剤を静脈注射することがあります。造影剤はまれにかゆみや発疹がでたり気分が悪くなったりすることがありますが、一過性のことが多く自然におさまります。使用する造影剤の量は成人の方で約100 mL程度です。
小さなお子さまの場合
検査中に動かれるときれいに撮れませんので、特に低年齢のお子さまの場合は寝ている状態で検査を行います。授乳だけでは眠りが不十分な場合は、眠りを誘うようなお薬を使うこともありますが、他の検査(脳波検査など)でも使われているお薬です。
☆なにか疑問に思われることがございましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。

MR検査

・MRI(磁気共鳴画像)とは
非常に強い磁場と電波を使い、人体の様々な断層面を高いコントラストで撮像することができる検査です。

・当院MR装置

PHILIPS社製 Ingenea3.0
PHILIPS社製 Achieva3.0(2024.11月現在 新規装置へ更新工事中)
PHILIPS社製 Ingenea1.5
FUJIMILM社製 ECHELON OVAL

・MR検査の流れ
1.  受付にて受付、問診をさせていただきます。
2. 順番が来ましたら更衣室にて検査着に着替えをしていただきます。
※施錠できるロッカーがありますのでお荷物、貴重品等はロッカーに入れてください。
3. 撮影時間はおよそ15分~60分です。蓄尿の指示がない方はお手洗いをあらかじめ済ませておいてください。
撮影前の準備が必要です。必ず予約時間の15分前までにMR検査室受付へお越しください。
以下に該当するものがあるかを受付でお聞きします。

●以下の方は撮影前の制限があります。
・腹部撮影の方は検査2時間前から絶食
・骨盤部(泌尿器科・婦人科・外科)の方は撮影1時間前から尿をためる
・MRCPの方は4時間前から絶飲食

・MR検査の注意点
MR検査では非常に強い磁場や電波を使用します。そのため安全に検査を受けていただくために様々な注意点があります。
●以下の方は検査を受けられません。
・心臓ペースメーカーやICD、刺激電極が挿入されている方
・人工内耳を埋め込まれている方
・乳腺術後でティッシュ・エキスパンダーを挿入されている方
※条件付きMRI対応機器挿入の方で所定の予約枠で予約された方のみ対応しています。
●体内に人工関節等の金属が埋め込まれていますと検査の妨げになることがあります。
受付時にお申し出ください。
●携帯電話、腕時計、財布、補聴器など磁気に弱いもの、また金属等磁気に吸引されるものは検査室内に持ち込めません。
●妊娠中または妊娠の可能性がある方はお申し出ください。
●造影剤を使用する方で気管支喘息や薬、食物アレルギーのある方はお申し出ください。

血管撮影検査

血管撮影とは

血管撮影とはX線と造影剤を使用して血管の形態を描出する検査です。そのままでは血管は描出されないため、有機ヨードなどの造影剤を血管内に注入しながら撮影を行います。
血管には動脈と静脈があり、部位毎に頭頚部、心臓、胸部、腹部および四肢血管などに分けられます。検査方法は検査部位によって多少異なりますが、動脈を造影する検査では脚の付け根にある大腿動脈、または腕にある橈骨動脈および肘動脈からカテーテルという直径数mmの管を目的部位まで進めて撮影を行います。一方、静脈を造影する検査では直接針を刺して行う場合と、動脈の検査と同様にカテーテルを使用して行う場合があります。また、カテーテルを血管内に挿入する際の皮膚の切開は小さく、外科的手術のように皮膚を大きく切開することはないため、身体への負担も軽減されます。

血管撮影装置

血管撮影装置は、心臓血管撮影室においてはINFX-8000V/JC(Canon社製)とAlluraClarity FD10/10(PHILIPS社製)の2台、全身用血管撮影室においてはARTIS icono(SIEMENS社製)とAllura Xper FD20(PHILIPS社製)に16列CT装置(FUJIFILM社製)を備えたIVR-CTの2台で運用しています。
また、すべての血管撮影室はHEPAフィルタ(高性能エアフィルタ)を設置し、ISO(国際標準化機構)が指定する清浄度クラス7を担保しています。

心蔵血管撮影室1
(Canon社製INFX-8000V/JC)
心蔵血管撮影室2
(PHILIPS社製AlluraClarity FD10/10)
血管撮影室
(SIEMENS社製ARTIS icono)
CT付き血管撮影室
(PHILIPS社製Allura Xper FD20/
FUJIFILM社製16列CT ECLOS)

心臓血管撮影室での検査内容

診断検査としては、循環器内科による冠動脈造影、胸部や腹部、骨盤下肢の造影、小児循環器科による心臓カテーテル検査を行っています。治療としては、循環器内科による虚血性心疾患に対する冠動脈血管形成術、頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション治療、徐脈性不整脈に対するペースメーカー植込み、左脚ブロックによる重症心不全に対する心臓再同期療法(CRT)、致死的不整脈に対する植え込み型除細動器(ICD)、心房中隔欠損症に対する閉鎖栓留置術など、また小児循環器科による血管拡張術やコイル塞栓術も行っています。

全身用血管撮影室での検査内容

各診療科による診断検査、脳神経外科による脳動脈瘤、動静脈奇形、硬膜動静脈瘻に対する塞栓術、および脳梗塞に対する血栓回収術、消化器内科による肝細胞癌に対する薬剤動注ならびに塞栓術、放射線科による消化管出血や骨盤内出血に対する塞栓術、心臓血管外科による胸部および腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術、透析科によるシャント不全に対する血管拡張術などを行っています。
また、CTとの併用によるCTガイド下生検やドレナージ留置術なども行っています。
最近では整形外科領域の抜釘、狭窄性腱鞘炎(ばね指)、および手根管症候群等の簡易な手術にも対応しています。

前処置

検査内容により外来にて行う場合と入院にて行う場合があります。食事は検査が午前の場合は朝食を摂らずに、午後の場合は軽い朝食を摂って、昼食を摂らないでいただきます。なお、水やお茶に関しての制限はありません。また、緊張を和らげるため、30分程前に軽い鎮静剤を投与することもあります。

特色

当院の血管撮影検査は、血管撮影・インターベンション認定診療放射線技師を配置することで、画質を担保した上での低線量化を図っています。さらに、診断検査や血管内治療により受けた患者さんの入射皮膚線量を適切な方法で評価しています。当院のすべての血管撮影装置は、全国循環器撮影研究会の被ばく低減推進施設に認定されています。

核医学検査

主な検査
・心筋シンチ:心臓の筋肉に血液の流れる状態を描出することで狭心症や心筋梗塞等の診断をします。
・脳血流シンチ:脳への血液の流れる状態を描出することで認知症や脳血管障害の診断をします。
・骨シンチ:骨の代謝機能を描出することで悪性腫瘍の骨転移や骨髄炎等の診断をします。
・腎(血流)シンチ:腎への取り込みや排泄状態を描出することで左右の分腎機能の診断をします。
・肺血流シンチ:肺への血液の流れる状態を描出することで肺血栓塞栓症や肺高血圧の診断をします。
・腫瘍・炎症シンチ:CTやMR検査で診断できないような腫瘍・炎症部位の全身検索をします。

特徴のある最新の装置
心臓専用装置のD-SPECTは新しいCZT半導体検出器を用いて、独自の高分解能再構成アルゴリズムと半導体検出器により、従来型の6倍の感度、2倍の分解能を実現しています。そのため大幅に収集時間を削減することにより、臨床ワークフロー全体を改善し、より良い診療実績を可能にします。またD-SPECTは少量の放射性医薬品の投与で高画質の画像を得ることができます。SPECT-CT装置(Intevo 16)はガンマカメラとマルチスライスCTが一体となった装置です。この装置はSPECT撮像部位とCT撮影部位の幾何学的位置が同一となり、両者の画像のずれがほとんどないFusion(融合)画像を得ることが出来ます。また骨シンチにおいては骨への放射性医薬品の取り込み量を定量値で表すことができます。

Q&A
Q1:核医学検査はどのような手順で行われますか?
A1:放射性医薬品の有効期間は極めて短いため、検査予定日の朝に病院に届いた薬を、その日に使わなければなりません。多くの場合が静脈から注射して、目的の臓器に薬が集まるまで数十分から数時間待っていただき、専用ベッドやイスを使用して40分程度で終了します。
Q2:放射性同位元素を含んだ薬を投与しますが大丈夫ですか。
A2:投与する薬の副作用は大変少なく非侵襲的な検査と言われています。また放射線においても半減期が短いことや体内からの排泄により数日で無くなる検査が多いため比較的被ばくが少ない検査です。
被ばく線量

検査 全身吸収線量(m Gy) ※60kgの人
心筋(タリウム)シンチ 2
脳血流(IMP)シンチ 1.7
骨シンチ 1.4
腎血流シンチ 0.3
 肺血流シンチ 0.9
 腫瘍・炎症シンチ 4.5