クオリティ・インディケーター

12.慢性腎臓病及び血液浄化に関連する指標

12.1 維持透析患者の貧血コントロール

2015年度
68.8%
分子:ヘモグロビン検査値が10~12g/dlを示す患者数(44)
100%
分母:維持透析患者数(64)

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慢性維持血液透析患者における貧血管理は、日本透析医学会の「2008年度版慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」によると、血液透析患者の目標Hb値は10~11g/dl(活動性の高い比較的若年者では11~12g/dl)となっています。Hb値の上昇がQOLの向上につながることは、数々の報告から確実です。昨年とほぼ同じ達成率でしたが、当院の特徴として、夜間透析も施行しており、活動性の高い患者さんが比較的多いため、ヘモグロビン値12/dl 以上の症例が多いことに起因すると考えられます。

12.2 慢性維持血液透析患者の血清リン・カルシウム管理状況

12.2.1 血清リン濃度を満たす割合

2015年度
65.6%
分子:週初めの透析前血清リン濃度3.5mg/dl以上 6.0mg/dl以下を満たす症例(42)
100%
分母:同時期に外来通院中の血液透析患者で血清リン・カルシウム値を検査した患者数(64)

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12.2.2 血清リン濃度かつ血清補正カルシウム濃度を満たす割合

2015年度
57.8%
分子:週初めの透析前血清リン濃度3.5mg/dl以上 6.0mg/dl以下かつ血清補正カルシウム濃度8.4mg/dl以上10.0mg/dl以下を満たす症例(37)
100%
分母:同時期に外来通院中の血液透析患者で血清リン・カルシウム値を検査した患者数(64)

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血清リン濃度を適切に管理することは、透析患者さんにおいて生命予後を改善させる可能性が示唆されています。診療ガイドラインによると、血清慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の透析前血清リン濃度3.5mg/dl以上6.0mg/dl以下かつ血清補正カルシウム濃度8.4mg/dl以上10.0mg/dl以下を管理目標と定めています。
2013年末の慢性透析患者に関する集計では、血清リン濃度を満たす割合は71.6%、また血清リン濃度かつカルシウム濃度を満たす割合は55.4%と発表されている。
当院における慢性維持透析患者さんの特徴として、透析歴5年以上が90%を占めることから、血清リン・カルシウム値の管理困難な症例が少なくないことが考えられます。

12.3 慢性維持血液透析患者のKt/V状況

12.3.1 Kt/Vが1.4以上を満たす割合

2015年度
85.1%
分子:Kt/V値が1.4以上であった症例(63)
100%
分母:外来通院中の透析歴2年以上の血液透析患者でKt/Vを算出(74)

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12.3.2 Kt/Vが1.6以上を満たす割合

2015年度
45.9%
分子:Kt/V値が1.6以上であった症例(34)
100%
分母:外来通院中の透析歴2年以上の血液透析患者でKt/Vを算出(74)

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Kt/Vは透析量を示す指標のひとつで、もっとも一般的です。 「K」は尿素窒素のクリアラアランス、「t」は透析時間、「V]は体液量を表しています。 透析効率×透析時間=透析量ですから、透析量を体液量で割ったことになり、体液全体がどのくらい透析されたかという考え方です。 一般的には最低1.2が必要であり、1.4以上で良好、1.6以上が理想的とされています。 透析導入2年以内では、腎機能が残っていることが多いため、Kt/Vは低めになることから正確な指標にはなりません。その理由から、本データは透析導入後2年以上経過した患者さんに限定しています。 90%近い患者さんで1.4以上を示しています。
2013年度に Kt/V 1.6以上の患者さんが大幅に増加したのは、透析処方の見直しをきめ細かく行い、血液、ダイアライザーの選択ならびに良好なバスキュラーアクセスの維持に努めた影響と考えられます。