この地域の2次/3次医療機関として、歯科口腔外科疾患の診療を行っております。原則一般歯科治療は行わず、口腔がん、口腔顎顔面外傷(顎顔面骨折)、口腔腫瘍、顎骨嚢胞、唾液腺疾患など、日本口腔外科学会認定研修施設、日本口腔科学会研修施設として、様々な疾患を治療しています。 口腔がんは告知を原則として、がんの進行度・悪性度、患者さんの年齢・全身状態・職業などを考慮し、個々の患者さんに合わせたオーダーメイドの治療計画をたてており、早期がんに対しては手術、進行がんに対しては化学放射線同時併用療法または3者併用療法を中心に治療を行っています。 口腔顎顔面外傷は救急救命センターの一員として、24時間体制で治療に参加しています。顎顔面骨折に対する観血的整復固定術適応患者さんに対しては、受傷後できるだけ早くに手術が行えるように緊急体制を整えており、早期の機能、整容的回復および社会復帰を図っています。
当科が対応する患者さんの主な症状
・疼痛、しこり、出血等がある
・咬み合わせのずれ等がある
・腫脹、違和感などがある
主な対応疾患とその標準的な治療法
口腔がん
早期がんに対しては手術、進行がんに対しては化学放射線同時併用療法または3者併用療法を中心に治療を行っています
顎骨骨折
受傷後できるだけ早期に手術が行えるように緊急体制を整えており、早期の機能・整容的回復および社会復帰を図っています
良性腫瘍、嚢胞など
治療はほとんどの場合、手術となります。緊急性を要しない場合が多いので、患者さんのご都合等を考慮して手術日程を決めています
障害者、乳幼児の小手術
局所麻酔での手術が難しい場合には、状況に応じて全身麻酔下または静脈内鎮静下に手術を行っております
高血圧や糖尿病等の合併症を有する患者さんの小手術
侵襲が大きい手術の場合には、入院で静脈内鎮静下に手術を行っております
顔写真 | 役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
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歯科口腔外科部長 渡邉 和代 |
平成6年 | 口腔外科 | 医学博士、日本口腔外科学会認定口腔外科指導医・専門医、日本口腔科学会指導医・認定医 |
役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
歯科医師 安藤 友二 |
平成19年 | 口腔外科 | 医学博士、日本口腔外科学会認定口腔外科専門医、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、インフェクションコントロールドクター(ICD) |
歯科医師 杉本 圭佑 |
平成21年 | 口腔外科 | 医学博士、日本口腔外科学会認定口腔外科指導医・口腔外科専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医(歯科口腔外科) |
常勤嘱託医師 中野 寛 |
平成31年 | 口腔外科 | 日本化学療法学会抗菌化学療法認定歯科医師、日本口腔ケア学会4級認定者、日本外傷歯学会認定医 |
地域の先生方をはじめとして多くの先生方から年間2200名を超える患者さんのご紹介を受け、誠にありがとうございます。また天白区、名東区、千種区、昭和区、瑞穂区の隣接5区を中心に歯科口腔外科病診連携システムを運営し、2024年度の登録歯科医師数は378名となっております。糖尿病、循環器疾患、脳卒中、呼吸器疾患などの全身疾患を有する患者さんの観血処置、補綴前外科、インプラントの埋入手術など、地域の先生方に依頼され、共同で治療を行う患者さんは年々増加しています。また周術期口腔機能管理が必要な患者さんには、入院治療前後の歯科医院における口腔機能管理にご協力をお願いいたします。