★「国民のための名医ランキング2024~2026年版」に錦見俊徳部長が掲載されました!
★錦見俊徳部長が「Best Doctors in Japan 2024-2025」に選出されました
当院泌尿器科での主な治療疾患は、がん、前立腺肥大症、尿路結石です。がんの治療としては、手術治療を主な目標としていますが、化学療法・放射線治療を積極的に取り入れ、総合的ながん治療を行っています。また、近年患者さんに負担の少ない低侵襲手術が普及するのに伴い、多くの手術が鏡視下手術へと移行しています。当院泌尿器科では1998年より副腎腫瘍に対する腹腔鏡下副腎摘出手術、腎臓がんに対しては2007年より腹腔鏡下腎摘出術、2009年より腹腔鏡下腎部分切除術、そして前立腺がんに対しては2011年からは腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術を導入してきました。さらに2013年3月からは前立腺がんに対して手術支援ロボット(da Vinciサージカルシステム)を使用したロボット支援下腹腔鏡下前立腺全摘術を開始し、2016年4月からは腎臓がんに対するロボット支援下腎部分切除術を開始するなど患者さんに負担の少ない低侵襲手術を積極的に行っています。2018年7月からは膀胱がんに対するロボット支援下膀胱全摘術も開始し、前立腺がん、腎臓がんに続いて膀胱がんに対するロボット手術の施設基準を取得しています。また、膀胱がんの手術では、膀胱の摘出後、小腸の一部を切除し尿管に繋ぐなど、尿の通り道を再建(尿路変更)する必要があります。これを、腹腔内で行うことは技術的に難しく、ロボットで膀胱を摘出したのちに開腹して再建を行っている施設が多いのが現状ですが、当科では積極的にダヴィンチを活用して腹腔内で再建を行うことで、傷の縮小、早期回復に繋げています。
当院では泌尿器腹腔鏡手術認定医師およびロボット手術認定医師に加えて、ロボット手術プロクター(指導医)も常駐しています(前立腺がん:3名、腎がん:1名、膀胱がん:1名)。
医師のみならず看護師、臨床工学技師、事務職を含めた専属のda Vinciチームを編成して導入準備段階から現在に至るまでチームとしての手術を行っています。 特に当院では臨床工学技士が看護師と同様に、直接介助するのは、当院ならではの特徴です。機械に精通した臨床工学技士が、術中の機械トラブルに備え、安全性向上に大きく貢献しています
尿路結石に対しては、体外衝撃波結石破砕術や経皮的ないし経尿道的に砕石手術を行っています。上部尿路結石内視鏡治療についても従来のPNL、TULに加えて2010年からは軟性鏡を用いたf-TULも開始しています。 排尿尿障害をきたす疾患には神経因性膀胱や過活動膀胱等の前立腺肥大症以外の疾患もありますので、疾患の確定には膀胱機能検査などを行い、前立腺肥大症に対しては薬物療法の効果のない方を対象に根治性の高い経尿道的手術を行っています。
当科が対応する患者さんの主な症状
・血尿
・排尿困難
・PSA(前立腺がんの腫瘍マーカー)高値
・泌尿器がんを指摘された
・背部痛
・尿路結石を指摘された
主な対応疾患とその標準的な治療法
前立腺がん(限局がん)
・前立腺全摘手術(前立腺を摘出します)
・放射線治療
前立腺がん(転移のあるもの)
・薬物治療(内分泌治療、抗がん剤治療等によりがんの進行を遅らせます)
・放射線治療
腎臓がん(4cm以下)
腎部分切除手術(腫瘍のある部分の腎臓を切除します)
腎臓がん(4cm以上)
根治的腎摘出手術(片方の腎臓を摘出します)
腎臓がん(転移のあるもの)
・薬物治療(分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬等によりがんの進行を遅らせます)
・放射線治療
膀胱がん(表在性)
・経尿道的手術(尿道からカメラを見ながら膀胱内の腫瘍を切除します)
・膀胱内薬物注入療法(抗がん剤、BCG等等によりがんの再発を予防します)
膀胱がん(浸潤性)
・膀胱全摘手術(根治的に膀胱をてきしゅつします)
・放射線治療(姑息的にがんの進行を遅らせます)
膀胱がん(転移のあるもの)
・薬物治療(抗がん剤、免疫チェックポイント阻害薬等によりがんの進行を遅らせます)
・放射線治療
腎盂および尿管がん(限局がん)
腎尿管全摘+膀胱部分切除手術(片方の腎臓および尿管、膀胱の一部を摘出します)
腎盂および尿管がん(転移のあるもの)
・薬物治療(抗がん剤、免疫チェックポイント阻害薬等によりがんの進行を遅らせます)
・放射線治療
精巣がん
・手術
・放射線治療
・薬物治療(抗がん剤によりがんの進行を遅らせます)による集学的治療
副腎腫瘍
副腎摘出手術(片方の副腎を摘出します)
前立腺肥大症
・経尿道的手術(尿道からカメラを見ながら肥大した前立腺を切除します)
・薬物治療(内服)
神経因性膀胱、過活動膀胱
薬物治療(内服:症状を改善する薬を使用します)
間質性膀胱炎
・手術
・薬物治療(内服:症状を改善する薬を使用します)
腎盂尿管移行部狭窄症
腎盂形成手術(狭窄部位を取り除き、尿の流れを良くします)
尿路結石
・体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
・経尿道的手術(尿道からカメラを見ながら結石を破砕します)
尿路感染症
抗生剤の投与(感染の原因となっている菌を薬で退治します)
顔写真 | 役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
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泌尿器科部長 錦見 俊徳 |
平成10年 | 泌尿器科一般、泌尿器科腫瘍、腹腔鏡手術、ロボット手術 | 医学博士、日本泌尿器科学会泌尿器科指導医・泌尿器科専門医、日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医・代議員、日本透析医学会透析指導医・専門医、日本医師会認定産業医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医(泌尿器腹腔鏡)・評議員、手術支援ロボットda Vinci 認定資格取得者、泌尿器ロボット支援手術プロクター(膀胱・前立腺・副腎・腎・尿管)認定医、日本ロボット外科学会専門医(Robo-Doc Pilot国際A級) |
役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
泌尿器科副部長 性暴力救援センター 日赤なごや なごみ副センター長(兼) 山田 浩史 |
平成7年 | 泌尿器科一般、泌尿器科腫瘍、腹腔鏡手術 | 医学博士、日本泌尿器科学会指導医・専門医、日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医、手術支援ロボットda Vinci 認定資格取得者、泌尿器ロボット支援手術プロクター(膀胱・前立腺)認定医 |
泌尿器科副部長 水野 秀紀 |
平成14年 | 泌尿器科一般、腹腔鏡手術 | 医学博士、日本泌尿器科学会指導医・専門医、日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医、手術支援ロボットda Vinci 認定資格取得者、泌尿器ロボット支援手術プロクター(膀胱・前立腺)認定医 |
医長 大橋 朋悦 |
平成24年 | 泌尿器科一般、腹腔鏡手術 | 日本泌尿器科学会泌尿器科指導医・専門医、日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医、手術支援ロボットda Vinci認定資格取得者、泌尿器ロボット支援手術プロクター(膀胱・前立腺)認定医 |
医師 森上 裕子 |
平成29年 | 泌尿器科一般 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医、手術支援ロボットda Vinci 認定資格取得者 |
常勤嘱託医師(専攻医) 長坂 有里子 |
令和2年 | 泌尿器科一般 | 手術支援ロボットda Vinci 認定資格取得者 |
常勤嘱託医師(専攻医) 細野 雄二郎 |
令和4年 | 泌尿器科一般 |
手術支援ロボット:da Vinci Surgical System(ダ・ヴィンチ・サージカル システム)、体外衝撃波結石破砕装置、ホルミウムYAGレーザー装置、MRI超音波融合前立腺生検装置:UroNav
当院泌尿器科ではこれまで腹腔鏡下副腎摘出手術、腹腔鏡下腎摘出術、腹腔鏡下腎部分切除術、腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術を行ってきましたが、2013年3月からは前立腺がんに対して手術支援ロボット(da Vinciサージカルシステム)を使用したロボット支援下腹腔鏡下前立腺全摘術を開始し、2016年4月からは腎臓がんに対するロボット支援下腎部分切除術を開始しています。また、尿路結石に対しても従来の体外衝撃波結石破砕術に加えて軟性鏡を用いた採石手術も行っています。排尿尿障害をきたす疾患には神経因性膀胱や過活動膀胱等の前立腺肥大症以外の疾患もありますので、疾患の確定には膀胱機能検査などを行い、前立腺肥大症に対しては薬物療法の効果のない方を対象に根治性の高い経尿道的手術を行っています。
※注意点:不妊治療、小児泌尿器奇形、女性泌尿器科手術(尿失禁手術など)は当院では診療を行っておりませんので、他院へご紹介させていただきます。