呼吸器疾患全般に対して呼吸器外科等他の診療科と協力して幅広く対応しています。
がん診療連携拠点病院の呼吸器内科として、肺癌の診療が増加しています。画像診断など各種検査は可能な限り外来で実施、手術適応があれば呼吸器外科に依頼して迅速に手術の計画を立て、放射線治療の適応があれば放射線科と協同して治療の計画を立てています。化学療法が治療方針となる方には、初回のみ入院で実施し、2回目以降は 外来化学療法とする方針を原則とし、安全、確実に実施できるよう徹底しています。がんの苦痛を取り除く、緩和医療にも十分配慮をしています。気管支鏡検査は年間300例以上を実施し、超音波気管支鏡(EBUS)も導入しています。
一方、急性期病院として急性疾患にも対応しており、肺炎、間質性肺炎、喘息やCOPDの急性増悪などを診療しています。呼吸不全を伴っている場合は、積極的に非侵襲的陽圧呼吸(NPPV)を使用し、気管内挿管が必要となる場合には麻酔科と協同してICU管理を行っています。また、病状が安定した場合は、病診・病病連携を利用して逆紹介を進めており、医療連携を積極的に活用させていただいております。
当科が対応する患者さんの主な症状
・咳嗽
・喘鳴
・息切れ(呼吸困難)
・発熱
・胸痛
・血痰、喀血
・胸部レントゲン異常
主な対応疾患とその標準的な治療法
気管支炎、肺炎
抗菌薬治療(原因となる菌に対して効果のある抗菌薬を用いて感染部位の治療を行います)
気管支喘息
ステロイドや気管支拡張剤の投与(吸入療法が主体となります)
慢性閉塞性肺疾患
気管支拡張剤(抗コリン薬、β2刺激薬)吸入
肺結核、結核性胸膜炎
抗結核薬を複数(3種類以上)半年以上内服
間質性肺炎
ステロイド剤の注射や内服
肺線維症
抗線維化薬(肺が硬くなるのを抑える作用があります)の内服
自然気胸、胸膜炎
・胸腔ドレナージ(胸に管を入れて空気や水を抜きます)
・胸膜癒着療法(気胸や胸膜炎再発を予防します)
肺がん(早期)
手術、放射線治療
肺がん(進行期)
全身化学療法(殺細胞性抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤)
喀血
止血剤の投与
非結核性抗酸菌症
進行例は抗菌薬を複数(3種類)1年以上内服
難治性気胸
・胸腔ドレナージ(胸に管を入れて空気を抜きます)
・気管支充填術(気瘻を無くします)
顔写真 | 役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
呼吸器・腫瘍内科部長 若山 尚士 |
昭和63年 | 呼吸器疾患全般、緩和医療 | 医学博士、日本内科学会総合内科専門医・認定内科医、日本呼吸器学会呼吸器指導医・専門医、日本アレルギー学会指導医・専門医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡指導医・専門医、日本結核 非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症指導医 |
役職名 氏 名 |
資 格 取得年 |
主な専門領域 | 資 格 |
呼吸器内科副部長 村田 直彦 |
平成16年 | 呼吸器疾患全般 | 医学博士、日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器指導医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医、難病指定医、JMECCインストラクター |
医長 小沢 直也 |
平成20年 | 肺がん | 医学博士、日本呼吸器学会呼吸器指導医・専門医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医(内科)、難病指定医 |
医長 松井 利憲 |
平成20年 | 医学博士、日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本内科学会認定内科医・総合内科専門医、日本医師会認定産業医、日本救急医学会認定ICLSインストラクター、難病指定医 | |
医 師 鈴木 博貴 |
平成26年 | 呼吸器疾患全般 | 日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本内科学会認定医 |
医 師 岡田 曉人 |
平成26年 | 呼吸器疾患全般 | 日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本内科学会総合内科専門医・認定医 |
常勤嘱託医師(専攻医) 長谷川 新 |
令和2年 | ||
常勤嘱託医師(専攻医) 惠美 亮佑 |
令和3年 |
CT、MRI、超音波気管支鏡(EBUS-TBNA、EBUS-GS)、蛍光気管支鏡、非侵襲的陽圧呼吸(NPPV)、ハイフローセラピー、呼吸抵抗測定装置(モストグラフ)、呼気NO測定装置、アプノモニター、結核菌DNA-PCR(LAMP法)
ご紹介いただく場合、過去の胸部レントゲンあるいはCT画像があればご提供いただくようにお願いいたします。待ち時間を少なくするために予約の取得をお勧めいただけると幸いです。また、咳嗽のある患者さんには咳エチケットの指導をお願いいたします。なお、肺結核が強く疑われる場合は結核指定医療機関に直接ご紹介いただくようにお願いいたします。
病状が安定した場合には再びご診療をお願いするようにしております。また、通院困難例や患者さんのご希望などで在宅医療や往診をお願いする場合もあります。
宜しくお願いいたします。