世界最先端の光の技術を駆使しながら音環境も考え「赤ちゃんたちやご家族だけでなく、働くスタッフにとっても優しい環境」を創りました。また、24時間面会が可能なので、ご家族はいつでも赤ちゃんに会いに来ることができます。時折、白い光のオブジェが廊下に投影され、夕陽に映えるステンドグラスで心が癒やされます。 |
赤ちゃんの重症度に応じてベッド毎に明るさを変えてありますが、昼間と夜間で部屋の明るさは少しだけ変わります。赤ちゃんは保育器やヒーターで暖めるラジアントウォーマーの中でケアを受けますが、様々な医療機器を駆使して24時間赤ちゃんを見守り、医療スタッフがチームを組んで治療にあたっています。 | |
光のテーマ:Milky Way |
NICU内には搾乳もできる多目的室があります。NICUは閉鎖空間なので、それを払拭するために、天窓をイメージした人工空を設けました。多層のフィルムによって奥行き感も感じられます。ここでは赤ちゃんと一緒にひとときを過ごすこともできます。 |
赤ちゃんを直接胸に抱っこして一緒に時を過ごすことをカンガルーケアと呼びますが、呼吸補助を受けながらでも赤ちゃんを抱っこすることができます。初めてのカンガルーケアでご両親とも満面の笑顔!抱っこされると赤ちゃんもスヤスヤとよく寝てくれます。お父さんもカンガルーケアをすることができますので、入院中に、ぜひ、体験してみてください。 |
赤ちゃんの状態が落ち着けば、NICUからGCUへと移動します。 GCUでは退院後にご両親が自宅で安心して育児ができるように、様々な育児手技を練習します。退院後の生活にあわせるため、照度の日内サイクルもはっきりつけました。日の出/日の入りをイメージして、30分かけてゆっくりと明るさが変化するので、赤ちゃんも自然な眠りや目覚めを体感できます。 | |
光のテーマ:Fortune Cloud |
沐浴室には素材に木を使った昭和の香り残るレトロな処置台も残してあります。既に40年以上を経ていますが現役で頑張っています。 |
授乳室はカーテンで仕切られ、落ち着いた色合いでリラックスして赤ちゃんに授乳できるように配慮しました。赤ちゃんと二人だけのプライベートな空間で時を過ごすカンガルーケア室も別に備えてあります。 |
NICUのスタッフは笑顔でご家族をお迎えしています。 |
24時間体制で医療スタッフがワンチームで治療や看護を行っています。NICU入院中の赤ちゃん達やご家族に、少しでも笑顔を届けられるよう、スタッフ達も頑張っています! |
NICUを支えているサポーターたちをご紹介します。NICUを支えているのは医師や看護師だけではありません。NICUをOneTeamで支えているメンバーも大切なサポーターです!たくさんの部署に支えられながら、新生児医療が成り立っています。
小児精神科部門 | 緊急検査室 |
医療技術部放射線科 | 生体機能検査 検査室 |
臨床工学技士(ME:Medical Engineer) | 病棟薬剤師 |
リハビリテーション科 | 他科との連携 |
小児精神科もNICUでの診療サポートに当たっています。 臨床心理士はご両親への精神的サポートをベッドサイドで行い、NICU 退院頃には新生児行動評価(NBAS)という検査を通して、ご両親の赤ちゃんへの理解を深めていただいたり、 関わり方をお伝えしたりしています。小児精神科医師も支援に加わり、主治医と連携してよりよい医療を目指しています。退院後のフォローアップ外来でも、ご両親の精神的サポート、お子さまの発達支援なども行っています。
ご家族との面会時間以外は、沐浴・授乳・抱っこなどのお世話をしています。お子さまの発達に応じて、絵本の読み聞かせをしたり、手遊び、歌遊びも行っています。ご両親が安心して、赤ちゃんとの面会ができるように、ご兄弟のお預かりもしています。赤ちゃんがご家族の元へ戻るまでの間、スタッフとともにサポートをさせていただいています。
救急検査室は赤ちゃんから採取された血液や尿の検査をしている所です。特に血液の検査に関しては、体の小さい赤ちゃんのため少ない量で検査できるように、微量用の容器を使用し、工夫をして検査をしています。精度の高い結果を臨床に返せるよう日々努力しています。
医療技術部放射線科は、新生児のX線撮影業務を担当しています。
NICU/GCU内には専用の移動型撮影装置があり、高感度かつ無線タイプの受光板(FPD) を導入しています。これにより従来と比較して30%程度少ないX線で撮影が可能であり、また撮影直後に画像を確認することもできます。我々は“迅速かつ良好な画像提供”をモットーに、日々の撮影業務を遂行しております。
私たち臨床検査技師は、主に脳波とAABR(自動聴性脳幹反応)を年間350件〜400件行っています。これらの検査は赤ちゃんの脳から出ている微小な電位を記録するもので、痛みや体への悪影響もありません。赤ちゃんの検査は、大人とは違う気遣いが必要な場面もありますが、小さな体から力強い生命力を感じ、愛らしい姿に癒やされながら日々検査をさせていただいています。
NICU、GCUでは主に4名の臨床工学技士が担当しています。人工呼吸器のセットアップおよび点検・回路交換、人工呼吸器物品の管理、機器の定期点検 (人工呼吸器、保育器、シリンジポンプ、輸液ポンプ等)、日常点検(人工呼吸器、保育器)、トラブル時の対応(人工呼吸器、保育器、患者監視モニター等)、特殊治療として一酸化窒素療法や酸素療法準備(窒素ボンベの取付・交換)を行っています。
NICUにおいて私たち薬剤師は、患者さんの点滴と内服薬の量・副作用の確認、個人ごとの内服薬セット、退院時の保護者の方への服薬指導などを主な仕事とし、病棟のチームの一員として頑張っています。新生児に対する薬は体重や年齢ごとに投与量の調整が必要となります。子どもは大人と違い、薬を体内で効かせたり、吸収できなかった分を体外に出す仕組みも異なり、体重が同じでも状態に応じて投与量を調整することもあります。薬に関することでご質問があれば気軽にお声かけください!!
NICUにおけるリハビリテーションには、新生児・乳幼児を専門とする理学療法士が参画しています。聖隷クリストファー大学の先生と協同で姿勢や運動発達、神経行動学的発達評価および哺乳状況などを確認し、姿勢調整や感覚運動経験、育児や哺乳指導などを実施することで一人ひとりの赤ちゃんの成⻑発達を支援しています。退院後は必要に応じて外来でリハビリテーションも行います。
未熟児網膜症、先天性白内障など眼科の定期診察は週に2回行われています。小児外科、整形外科、脳神経外科、耳鼻科、皮膚科など他科とも連携して診療に当たっています。
NICUを退院してご家族が一緒に過ごせるようになること・・ それがこども達にとって本当のスタート地点です。退院後もNICU卒業生達への支援は続きます! |
毎年NICU同窓会を開催しています。 会場の都合でNICU卒業生のご家族全員をお呼びすることはできませんが、1歳半〜3歳までと就学前6歳のお子さまとご家族に声をかけさせていただいています。全国各地からミュージシャンを呼んで、ミニコンサートを聴いていただいた後、交流会も行っています。新生児科では、退院後も子どもたちが笑顔で過ごせるようサポートしていきます。