腎臓が悪くなり尿がでない(重症の慢性腎臓病)と血液透析が必要になります。慢性腎臓病の患者さんは成人の8人に1人いると言われるほど身近な疾患です。そのうちで実際に血液透析を受けている患者さんは40人に1人(日本人口のおよそ400人に1人)となっています。当院では腎臓病総合医療センターを構成する血液浄化センターが、透析導入から透析合併症治療が必要な患者さんまで、さまざまな症例の血液透析を毎日30~50人ほど行なっています。小児から成人まで、また、産前産後の透析など症例経験数も豊富です。
血液透析と同じように、体内の血液を体外に引き出して循環させ、血液中の成分に様々な処理を加え病気を治療します。血漿交換療法(Plasma exchange: PE),二重膜濾過血漿交換療法(Double filtration plasmapheresis: DFPP),血液吸着療法(Hemoadsorption: HA),血漿吸着療法(Plasma adsorption: PA)などの治療を行なっています。
それらに必要な各種機器を取りそろえており、緊急対応も行なっています。血液透析と同様に小児のアフェレシスも対応しています。
また、吸着式血球成分除去療法や、遠心分離法による末梢血幹細胞採取(PBSCH)、骨髄移植のための骨髄処理なども行なっています。
医療機器管理室で貸出管理している機器は、使用後速やかに返却され、終了時点検、日常点検、定期点検・修理を実施しています。医療機器の管理には、医療機器管理ソフトを使用し、貸出履歴、修理履歴、点検周期の確認等を行なっています。新規導入される医療機器については、すべて勉強会を実施し、導入がスムーズになるようにしています。
心臓カテーテル室では冠動脈造影検査をはじめ、経皮的冠動脈形成術やカテーテルアブレーション治療、心臓ペースメーカー・植込み型除細動器の植込み術など、多岐にわたる業務に携わっています。
ペースメーカーや植込み型除細動器の植込み手術時の機器の操作および記録などを行なっています。また、ペースメーカー外来ではプログラマーを用いたチェックを行い機器の状態の把握や記録を行なっています。
ICUでは生命維持管理装置などの重要な医療機器があるため、常に安全に使用できるように点検整備を行なっています。また、機械トラブル等が生じても迅速に対応できるような体制を整えています。
小さく生まれてきた赤ちゃんや先天性の病気を持った赤ちゃんなどの集中治療や特殊治療に使用する医療機器(人工呼吸器・保育器など)の保守点検やセッティングなどを行なっています。
近年めざましい発展を遂げる手術機器の管理・整備を行うほか、手術中の医療機器トラブルに対しても迅速な対処を行なっています。
臨床業務として開心術時の人工心肺業務などでは、新生児から成人まで様々な症例があります。また、埋め込み型補助人工心臓業務も実施されるようになり手術中の管理なども始まりました。時に手術中に血液浄化が必要になった場合も迅速に対応しています。
ラジオ波焼灼術とはAMラジオの周波数に近い高周波で肝臓がんを死滅させる手術です。
数ミリの針を肝臓に挿して電流を流し、発生する熱により病変を固めるため、小さい腫瘍であれば低い侵襲で治療できます。
泌尿器科、眼科、移植内分泌外科などさまざまな診療科の手術で直接介助(手術に必要な器械の管理や手渡し)業務を行なっています。
また、手術に直接関わる業務として、泌尿器科の前立腺摘出術、腎臓部分切除術におけるロボット支援下手術時の機械の操作介助・管理を行なっています。
当院は、臓器移植施設として認められており、ご提供いただく臓器を摘出する際には移植医に同行して提供病院に赴き、臓器摘出に携わります。
内視鏡室では主にESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)やEMR(内視鏡的粘膜切除術)大腸ポリペクトミーの操作介助業務などを行っています。また内視鏡室内での医療機器管理業務を行っています。