4月1日に入社式を終えた後は、2週間のオリエンテーション期間に入ります。はじめの3日間は医師や検査技師、事務職員など、すべての新入職員とともに赤十字に関する講義や新社会人として必要な知識・技術に関する研修を受けます。4日目からは看護職員のみとなり、「目標管理」「医療安全」「感染管理」「高齢者の看護」「血糖管理」「フィジカルアセスメントの基礎」「電子カルテ操作練習」「医療機器管理」「移送・体位変換・排泄介助」「BLS」などの講義・演習がおこなわれます。また、ナーシングスキルの動画講義を視聴したり、赤十字に関する動画資料を視聴し、赤十字看護の基礎を学びます。最終日には、どんな看護師を目指すかともに目標を立て、いよいよ各看護単位に配置されます。
「採血・吸引」各看護単位の実地指導者が講師となり、シミュレーターを使用して採血と吸引を学びます。患者さんに侵襲を与える看護行為でもあるため緊張が伴いますが、先輩看護師が実際のコツなども交えながら指導します。
「医療機器管理」シリンジポンプ、輸液ポンプ、低圧持続吸引器の3つについて取扱方法について臨床工学技士の講義と演習を受けます。実際に機器に触れて取扱を体験します。
「看護記録」記録の基礎的な知識や看護診断について学びます。模擬事例を用いて、実際にデータベースを記載して看護問題を考えます。
「重症度、医療・看護必要度」重症度、医療・看護必要度の評価方法や入力方法を学びます。動画教材を利用して実際に評価してみることで、具体的にどうやって評価すれば良いのか習得します。
「フォローアップ研修」すべての職種の新入職員が再び集合し、お互いの悩みを語り合い、励まし合います。初めての一人暮らしや新社会人としても新しい環境の中での生活に少し疲れている気持ちを分かち合って、また頑張ろう!という思いになるようです。
「薬剤・輸血管理」安全な取扱について、薬剤師の講義を受けます。また、各看護単位でも担当薬剤師が点滴や内服薬の取扱について、各単位での特徴を踏まえた講義・演習がおこなわれます。
「心電図」検査技師が講師となり、モニター心電図の基礎について講義を受けます。BLSコースで学んだ致死的不整脈の時の対応についても、ここで復習します。
皮膚排泄ケア認定看護師や褥瘡予防対策チームの看護師が講師となって、褥瘡予防に必要な体位管理や移乗方法について演習します。体圧測定できる機械を用いて、実際に身体のどの部分に圧がかかっているのか見ながら学びます。
紙上患者を用いてフィジカルアセスメントをおこないます。グループワークで意見交換しながら、緊急度や重症度について考え、実際に同じような状況に遭遇したらどんな行動を選択するかを検討しました。
各看護単位の実地指導者が講師となり、急変の徴候に気付くための観察ができるよう、各単位の特徴を踏まえて、実際の看護場面を想定しながら展開していきました。
日頃もやっとしている事例をグループワークによって考えました。
日々の看護で直面する倫理的ジレンマに気づき、周囲にジレンマを伝えることの大切さを共有しました。
紙上患者を用いて、多重課題に挑みます。グループの力を結集して、ありがちな場面での、安全・安楽に配慮した看護技術や判断とは?を学びます。
いよいよ、あと1ヶ月ほどで新人看護職員も卒業です。入職時からの役
年間を振り返り、お互いに成長を噛みしめます。キャリアアップについて考え、半年後には実践者ラダーⅠの取得を目指します。