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MRI-超音波融合前立腺生検装置:UroNav

2023年10月に, MRI-超音波融合前立腺生検装置: UroNav(PHILIPS社製)を導入しました。

本システムは前立腺がんの診断の際に、より正確な前立腺針生検をサポートするシステムとして開発された診断装置です。

前立腺がんの画像診断のなかでは、MRI検査が最も診断能力に優れているといわれていますが、MRIガイド下での前立腺針生検法は一般的な普及には至っていません。このため、従来法ではMRI画像を医師の頭の中でイメージしつつ、超音波ガイド下の前立腺針生検を実施していました。

そのため、MRI画像で前立腺がんが疑われていても、超音波ガイド下の針生検ではその部位の組織を正確に採取することが難しい場合がありました。今回導入したUroNav システムを用いることで、 MRI画像を超音波診断装置内に取り込んで『融合画像』を構築することが可能となります。

つまり、MRI画像の前立腺がんを疑う部位を超音波の画像と融合させることで、前立腺がんが疑わしい部位の組織をより正確に採取することが可能となります。

また、UroNav システムは、前立腺の動きや変形を自動的に補正した3D立体イメージとして表示することも可能であり、前立腺針生検の精密さと信頼性の向上が期待されます。さらに、実際にどの部位に針生検が行われたかを前立腺の3Dイメージとして立体的に表示して記録することも可能となっています。前立腺の3D立体イメージとしてがんの局在をマーキングすることにより、ロボット支援前立腺全摘除術の際の手術ナビゲーションとして応用することも可能になります。